本たび

本の世界へ旅しよう

「癒し屋キリコの約束」森沢明夫(著)

 

タイトル:癒し屋キリコの約束~

著者:森沢明夫

出版社:幻冬舎文庫

 

~作品の概要~

表向きは純喫茶、しかし裏では人々の悩みを解決する「癒し屋」として営業している喫茶店昭和堂」。

オーナーであるキリコさんは美人だけれど、お金にがめつく、お酒が大好き、そしていつも気だるい雰囲気を放っている、どこか憎めない女性。

しかし、昭和堂を訪れる人々の悩みをものの見事に解決へ導く手腕の持ち主でもあった。

ある日、1人の主婦が彼女の元を訪れる。

夫を亡くし、高校生の娘と義母の3人で暮らすその主婦は姑との不仲に悩んでおり、解決策を求め昭和堂を訪れたのだった。

後日、キリコさんは喫茶店の常連であるアシスタントたちとともに依頼者の家を訪ねる。

果たして、キリコさんが提案した嫁姑問題の意外すぎる解決方法とは?

そのほか、母親の万引きを止めさせたい高校生、ロックンローラーの夢を捨てきれない中年男性など・・・様々な悩みを抱える人々が昭和堂の扉を開く。

そんな悩める人たちからの相談を鮮やかに解決していくキリコさんだが、そんなまさに百戦錬磨の彼女にも誰にも明かしていない悲しい過去があった。

いつもマイペースな自由人キリコさんは自分自身の過去とどう向き合うのか。

キリコさんの過去に迫りながら、物語はクライマックスへと向かっていく。

 

~読んだ感想~

物語の結末を読んだあと、キリコさんの行動のすべてがすっと腑に落ちて、2度泣いてしまった。

いつもロッキングチェアでだらだら漫画を読みながら、ときにはビール片手に依頼者の相談を受ける様子には、とてもお悩み解決なんてできないんじゃないかと誰もが思ってしまうに違いない。

しかし、キリコさんならではの驚きの解決方法の連続に驚くばかりだった。

これこそが、キリコさんが「癒し屋」と呼ばれる由縁、彼女の最大の魅力だろう。

時折キリコさんの口から出てくる優しさや強さを感じる台詞もぐっと胸にくる。

今の世の中に必要なのはこんな人なのかもしれない。

SNSが発達し、人と人との現実でのつながりが希薄になっている現代。

家族、友達、恋人など、身近にいるかけがえのない大切な人のことを思い、優しくしたくなる。

そんな心がじんわりと温かくなる本だ。

 

~こんな人におすすめ~

少し気分が落ち込んでいる人

ほっと暖かくて優しい気持ちになりたい人

そしてなにより、癒されたい人

「運転者 未来を変える過去からの使者」喜多川泰(著)

タイトル:「運転者 未来を変える過去からの使者」

著者:喜多川 泰

出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

~作品の概要~

主人公は保険の営業をしている40代半ばの会社員。

仕事は思うようにいかず、娘は学校を不登校になり、一人暮らしの母親のことも気掛かりであったりと心配ごと、不安だらけの日々を送っていた。

そんな彼の目の前に一台のタクシーが停車する。

自分の素性や現状を詳細に知っている運転手に困惑する主人公をよそに、彼をのせて車は走り出す。

人生の転機となる様々な場所へ連れていってくれる運転手との交流を通じて、生きることの本質や命のつながりを知った主人公は自身の人生と向き合う決意をする。

不思議なタクシー運転手との出会いが彼の人生を大きく動かしていく。

 

~読んだ感想~

どこか飄々とした運転手と彼に翻弄される主人公。

しかし、運転手から時折投げ掛けられる生き方についての核心をついた言葉やメッセージは強く心に響く。

運を"貯める"、"使う"という表現はまさに目からうろこでおもしろいと思った。

また、この本は利他の精神についても語られている。

見返りを求めず、心から他人を想って何かをすることは簡単なことではないと思うが、本の中で語られているように、自分がどれほどの恩恵を受けて今を生きているか、自分のいる世界が当たり前ではないことを知ってからでは、感じ方が大きく違ってくる。

物語としてだけではなく、自己啓発としての側面も持ち合わせているため、主人公とともに新たな学びを得ているように感じられる。

明日への希望を感じられ、読み終わった瞬間から自分の生き方にもっと自信を持っていいんだと思えるような1冊だ。

 

~こんな人におすすめ~

物事がうまくいかなくて落ち込んでいる人

頑張っているのに誰からも認められていないと感じている人

自分のしていることに自信が持てない人

書評ブログ始めます。

たった一冊の本が道しるべになってくれることがある。

不安を勇気に変えてくれたり、希望になってくれたり、困難を乗り越える力を与えてくれる。

新しい知識を得られるだけでなく、ときには心の癒しになってくれる。

そしてまだ見たことのない世界が広がる。

 

はじめまして。ゆずはなと申します。

メンタル弱めのアラサー会社員です。

このたび書評ブログを書くことにしました。

初めての書評ブログ、文章力も語彙力もまだまだ素人ですが、1冊1冊の本の魅力を伝えられるよう心をこめて書いていこうと思います。

 

デジタル社会が進み、世の中は目まぐるしく変化し、生きづらさを感じてしまうことも多い今このときだからこそ、紙の本に触れることはきっと人生を豊かなものにしてくれると思います。

 

夜明けを紡ぎ、一筋の光を見つけられるように。

未熟者ですがよろしくお願いいたします。